離婚を考え始めた頃、私が一番悩んだのは、お金でも世間の目でもありませんでした。
「この子から父親を奪ってしまうのは、私なんだ。」
その事実を受け止めることが、何より苦しかったのです。
私は、自分の決断で娘の人生を変えてしまうことが、とても怖くて、何度も立ち止まりました。
「私さえ我慢すれば」と思っていました。
当時の私は、
「私さえ我慢すれば、この子はお父さんと一緒に暮らせる。」
そう思っていました。
母親なのだから、
子どものためなら、自分が我慢するのは当たり前。
そんなふうに、自分の気持ちはいつも後回しでした。
父親がいない家庭にしてしまう罪悪感
私が一番怖かったのは、「父親がいない家庭」で娘を育てることでした。
将来、
不自由な思いをさせるのでは。
運動会や参観日で寂しい思いをしないだろうか。
「パパとキャンプへ行った。」
「パパとキャッチボールをした。」
そんな話を聞いた時、悲しい思いをさせてしまうのではないか。
男親だからこそ経験できる遊びや思い出を、私が奪ってしまうのではないか。
子どもがいつか結婚する時、離婚していると知った時、相手のご両親はどう思うだろう。
まだ起きてもいない未来を想像して、悩みました。
「子どものため」が、本当に子どものためなのか。
離婚を考えている頃の私は、「子どものため。」
という言葉を何度も自分に言い聞かせていました。
でも、ある時ふと思ったのです。
私は本当に、子どものためを考えているのだろうか。
それとも、
「父親がいる家庭が普通。」
そんな思い込みに縛られているだけなのだろうか、と。
もちろん、子どもに父親がいることは、とても大切なことです。
だからこそ、最後まで悩みました。
簡単に答えが出る問題ではありませんでした。
離婚した今、思うこと
離婚したからといって、すべてがうまくいくわけではありません。
子育ても仕事も、一人で向き合う大変さがあります。
それでも今、子どもは毎日よく笑います。
保育園であった出来事を嬉しそうに話し、一緒にご飯を食べ、「今日も楽しかったね。」と笑ってくれます。
そんな姿を見ていると、父親がいることだけが子どもの幸せではないのだと、少しずつ思えるようになりました。
子どもにとって大切なのは、「誰と暮らしているか」だけではなく、「安心して笑って過ごせる毎日」があることなのかもしれません。
これは離婚した今だからこそ、感じていることです。
この決断が正しかったのか、今でも分かりません。
子どもの本当の気持ちは、子どもにしか分からないからです。
だから私は、これから先の人生をかけて、子どもを幸せにしたいと思っています。
今、離婚するか迷っている方へ
私は、「離婚した方がいい」とも、「離婚しない方がいい」とも言えません。
家庭の数だけ事情があり、答えは一つではないからです。
ただ、一つだけ伝えたいことがあります。
一人で抱え込まないでください。
信頼できる人、専門家に話を聞いてもらう。
ノートに気持ちを書き出してみる。
これからの生活を少しずつ考えてみる。
焦って答えを出さなくても大丈夫です。
子どものことを真剣に考えて悩んでいる時点で、
子どものことを大切にしていると思います。
私も、あの頃は答えが出ませんでした。
だから、今すぐ決断しなくても大丈夫です。
たくさん悩んで、たくさん考えて、それでも最後に「私はこの道を選ぶ」と思えたら、その決断はきっと、これからの人生を支えてくれるはずです。
子どもの幸せと、あなたの幸せ。
そのどちらも、あきらめなくていいと私は思っています。
私もまだその道の途中です。
きっと、子どもと一緒に少しずつ幸せをつくっていくのだと思います。


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