私は一度だけ、転職を経験しています。
新卒で入社したのは、憧れていた仕事でした。仕事内容にはやりがいがあり、職場の人間関係にも恵まれていました。
「仕事が嫌だったから辞めた」というわけではありません。
それでも働き続けるうちに、今の勤務形態で、この先も仕事を続けていくことに自信が持てなくなりました。
仕事内容も人間関係も悪くない。それなのに、転職してもいいのだろうか。
明確な不満がないからこそ、転職を決めるには勇気が必要でした。
憧れていた仕事に就けた
新卒で入社した会社では、憧れていた仕事に就くことができました。
仕事にはやりがいがあり、日々ワクワクしていました。
大変なことはありましたが、「仕事が嫌で仕方がない」「職場の人間関係がつらい」という状態ではありませんでした。
今振り返っても、やりたかった仕事を新卒で経験できたことは、本当によかったと思っています。
だからこそ、「辞めたい」と思った自分の気持ちを、すぐには受け入れられませんでした。
それでも、この先も続けられる自信がなかった
当時の仕事はサービス業で、シフト制でした。
仕事は割とハードで、パソコンの前に座ることはほとんどなく、体力勝負の毎日でした。
目の前の仕事にはやりがいを感じていましたが、何年後かの自分を想像したとき、この働き方を続けている姿が思い浮かびませんでした。
当時は、結婚などで生活が変わったあとも同じ働き方を続けている、ロールモデルとなるような先輩社員も身近にいませんでした。
今は働けている。
でも、これから先も続けられるだろうか。
働き始めて3年が過ぎた頃、そんな不安を感じるようになり、
同時に、長く続けられる仕事を見つけたい、新しい世界も見てみたいという気持ちが、少しずつ大きくなっていきました。
「嫌ではない仕事」を辞めることが怖かった
仕事や人間関係に大きな不満があれば、「もう辞めよう」と決断しやすかったのかもしれません。
でも、私の場合はそうではなかったので、
恵まれた環境を離れて、転職先の人間関係が悪かったらどうしよう。
新しい仕事が自分に合わなかったら、辞めたことを後悔するかもしれないな。
そんな怖さもありました。
それでも、今の場所に残る安心感より、「新しいことに挑戦してみたい」という気持ちが少しずつ上回っていきました。
不満がないことと、自分がこれからも続けたい働き方であることは、同じではない。
当時の私は、少しずつそのことに気づき始めていたのだと思います。
自分で変えられることと、変えられないことを考えた
今の仕事内容に不満があるなら、まずは会社に相談してみる方法があります。
業務の進め方を工夫したり、働き方について相談したり、違う部署に目を向けたりすることで、状況が変わることもあります。
せっかくご縁があって入った会社です。辞める前に、今いる場所でできることを考えてみるのも一つの方法だと思います。
一方で、自分の努力だけでは変えられないこともあります。
業界全体の働き方や勤務形態、給与額など、自分一人では変えることが難しいものもあります。
私の場合は、目の前の仕事が嫌だったのではなく、この勤務形態を将来も続けていくことに自信が持てませんでした。
そこで、すぐに会社を辞めるのではなく、まずは転職活動を始めました。
求人を見る。
自分の経験を振り返る。
ほかにどのような仕事や働き方があるのかを知る。
転職活動をしたからといって、必ず転職しなければならないわけではありません。
外の世界を見ることで、今の会社のよさを再確認することもあります。それでも別の場所へ進みたいと思ったら、そのときに改めて決めればいいと思います。
転職活動は、会社を辞める決断ではなく、自分の選択肢を知るための行動でもあると思います。
よりみちワーク|変えられることと、変えられないことを書き出す
今の仕事に迷っているときは、紙を半分に分け、次の二つを書き出してみてください。
- 今の職場で、自分の工夫や相談によって変えられそうなこと
- 自分一人の努力では、変えることが難しいこと
さらに、「5年後、どのような一日を過ごしていたいか」も考えてみます。
仕事内容だけでなく、勤務時間、休日、収入、体力、家族との時間なども含めて書くことがポイントです。
転職するかどうかの答えを、すぐに出す必要はありません。
まずは、何に迷っているのかを分けてみる。それだけでも、次に考えることが少し見えやすくなります。
一歩踏み出したから、今の働き方がある
転職して得られたのは、安定した休日と勤務時間、給与のアップでした。
仕事以外の時間にも余裕が生まれ、プライベートも充実するようになりました。
転職によって失ったと感じるものは、今のところありませんが、
最初の仕事を選んだことが間違いだったとも思っていません。
憧れていた仕事を実際に経験したからこそ、自分にとって仕事内容だけでなく、「どのように働くか」も大切だと気づくことができました。
当時の自分に声をかけるなら、
「仕事内容だけではなく、どんな毎日を送りたいのかまで、しっかり考え」と伝えたいです。
自己分析とは、自分の強みや向いている仕事を探すことだけではありません。
自分が大切にしたい暮らしや、無理なく続けられる働き方を知ることも、自己分析の一つだと思います。
仕事が嫌でなくても、働き方を見直していい
仕事を辞める理由は、「つらい」「人間関係が悪い」だけではありません。
今は問題なく働けていても、この働き方を将来も続けていけるのか。自分が望む暮らしと合っているのか。
そんな視点から仕事を見直すことも必要だと思います。
もちろん、転職することだけが正解ではありません。
今の会社で働き方を変えられるかもしれませんし、外の世界を見た結果、今の職場に残ると決めることも立派な選択です。
でも、自分では変えられないものに苦しみ続けているなら、環境を変えることも選択肢の一つです。
あのとき一歩を踏み出した経験は、その後、離婚や地方移住など、人生の分かれ道に立ったときにも、私を支えてくれました。
迷いながらでも、自分で考えて選んだ経験は、次の一歩を踏み出す力になるのだと思います。
今の仕事を続けるか、転職するか。
一人で考えていると、同じところを何度も行き来してしまうことがあります。
よりみちキャリア相談では、すぐに転職を勧めるのではなく、今感じていることや大切にしたいこと、これから望む働き方を一緒に整理します。
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