家電を買った月。
旅行を予約した月。
子どもの誕生日やクリスマスがある月。
そんな月の家計簿を見ると、当然ながら支出は大きくなります。
以前の私は、月の予算を超えるたびに、
「今月、使いすぎた……」
と落ち込んでいました。
でも、暮らしにかかるお金は、毎月同じではありません。
特別な支出が重なる月もあれば、それほど使わない月もあります。月ごとの収支だけで家計を判断すると、必要な買い物や楽しみにお金を使った月まで「失敗」に見えてしまいます。
そこで私は、月単位だけでなく、年間予算で家計を管理するようになりました。
月の予算を超えても、年間予算の範囲に収まりそうなら、ひとまずOK。
もちろん、年間予算ならいくら使ってもよいという意味ではありません。月ごとの数字に一喜一憂せず、少し長い目で家計を見るための方法です。
年間で家計を見るようになったきっかけ
2024年、私は年間の生活費予算を360万円に設定していました。
10月末に、1月から10月までの支出を集計してみると、約290万円。
数字だけを見れば残りは約70万円でしたが、年末にはクリスマスなどのイベントもあります。
「残り2か月だから大丈夫」とは、あまり思えませんでした。笑
さらに、項目ごとの金額を確認して驚いたのが、自分の洋服代と美容代です。
年間で約40万円使っていました。
自分では、かなり抑えているつもりでした。
高価なものを次々に買っている感覚もありませんでしたし、むしろ「最近はあまり買っていない」とさえ思っていました。
それでも、1年分を合計すると、思っていたより大きな金額になっていたのです。
このとき、数字にして振り返ることの大切さを実感しました。
使いすぎた自分を責めるためではありません。
自分が、何に、どのくらいお金を使っているのか。
その支出に満足しているのか。
これからも同じように使いたいのか。
数字を見ることで、ようやく考えられるようになりました。
月単位では家計を判断しにくい理由
家計簿をつけていると、「毎月の予算を守ること」が目標になりがちです。
けれど、実際の生活では、毎月同じ金額で暮らすことはできません。
たとえば、次のような支出があります。
- 家電や家具の買い替え
- 旅行や帰省
- 自動車にかかる費用
- 子どもの入園・入学用品
- 誕生日やクリスマス
- 冠婚葬祭
- 税金や保険料の年払い
- 美容院や洋服
- 病院や薬
毎月は発生しなくても、1年のどこかでは必要になるお金です。
これらを「その月の突然の赤字」として扱うと、家計管理が苦しくなります。
月の予算とは別に、年間で発生する特別な支出を見込んでおくと、
「今月は赤字だけれど、予定していた旅行代があるから」
と理由を確認できます。
大切なのは、その月が赤字か黒字かだけではなく、年間を通して収入と支出のバランスが取れているかどうかです。
私が年間予算に入れているもの
年間予算を考えるときは、支出を大きく分けて整理します。
毎月ほぼ決まっているお金
- 住居費
- 水道光熱費
- 通信費
- 保険料
- 保育料や教育費
- 定額で利用しているサービス
毎月支払うものは、月額を12か月分にして考えます。
金額が多少変動する光熱費などは、少し余裕を持たせます。
毎日の生活にかかるお金
- 食費
- 日用品
- 外食費
- 交通費
- ガソリン代
- 子どもにかかる日常的な費用
月によって差はありますが、これまでの支出を参考に、1か月のおおよその金額を出して12か月分にします。
年に数回発生する特別なお金
- 旅行
- 家電や家具
- 車検や自動車税
- 誕生日や季節のイベント
- 帰省
- 冠婚葬祭
- 洋服や美容
- 入園・入学などの費用
年間家計で、忘れやすいのがこの部分です。
毎月の生活費だけを12倍しても、実際の年間支出とは合いません。
私は、これから予定している旅行やイベントも、わかる範囲で最初から予算に入れています。
旅行に行ってから「使いすぎた」と落ち込むより、先に旅行費を確保して、安心して楽しみたいからです。
貯蓄や投資に回したいお金
生活費とは別に、1年間でどのくらい貯蓄や投資に回したいかも確認します。
ただし、理想を高く設定しすぎると、普段の暮らしが苦しくなります。
将来のためのお金も大切。
今、子どもと経験したいことに使うお金も大切。
どちらか一方だけを正解にせず、今と未来のバランスを考えるようにしています。
年間予算の作り方
私が年間予算を考えるときは、次の順番で整理しています。
1年間の手取り収入を確認する
まずは、1年間で実際に受け取れる収入を確認します。
賞与など金額が確定していないものは、多く見積もりすぎないようにします。
収入を多めに想定して予算を作ると、予定どおりに入らなかったときに苦しくなるためです。
毎月の生活費を12か月分にする
住居費や食費など、毎月発生する支出を合計し、年間の金額を出します。
最初から細かく完璧に分けようとすると疲れるので、まずは大まかでも十分です。
特別な支出を書き出す
旅行、家電、イベント、車、教育費など、毎月ではない支出を書き出します。
昨年の家計簿や、クレジットカードの利用履歴を見返すと、忘れていた支出も見つかります。
収入から支出と貯蓄予定を引く
年間の収入から、生活費、特別な支出、貯蓄や投資に回したい金額を引きます。
マイナスになった場合は、何かを調整する必要があります。
ただし、最初から食費や楽しみを細かく削るのではなく、まずは金額の大きい固定費や、満足度の低かった支出から見直します。
年間予算は、一度作って終わりではない
年間予算は、年の初めに一度作れば、そのとおりに進むものではありません。
予定外の出費もありますし、収入や暮らしが変わることもあります。
私は年の途中で、
- 今までにいくら使ったか
- 年末までに何にお金が必要か
- 当初の年間予算に収まりそうか
を確認します。
特に10月頃に一度確認すると、年末のイベント費を含めて調整しやすくなります。
予算を超えそうだからといって、すべての楽しみをやめる必要はありません。
年内に見送れる買い物はないか。
今年限りの支出なのか、来年以降も続く支出なのか。
満足度の低い出費が増えていないか。
一つずつ見ていくと、調整できる部分が見つかります。
洋服・美容代40万円から考えたこと
洋服と美容に年間約38万円使っていると気づいたとき、最初は、
「来年はもっと抑えよう」
と思いました。
でも、ただ金額を減らすだけでは、家計管理が我慢になってしまいます。
振り返るべきなのは、40万円という数字だけではありません。
その中に、買ってよかったと思えるものはどのくらいあったか。
買ったけれど、ほとんど使わなかったものはなかったか。
その場の勢いで買ったものはなかったか。
自分の気持ちが上がり、長く大切に使えたものまで、「美容だから無駄」「洋服だから浪費」と決めつける必要はないと思います。
反対に、金額は小さくても、満足度が低かった支出は見直せます。
家計簿は、使ったお金の反省会ではありません。
自分が何にお金を使うと幸せなのかを知るための記録でもあります。
よりみちワーク|支出を金額と満足度で振り返る
年間の支出を確認したら、金額だけでなく、満足度も一緒に振り返ってみます。
次の3つを書き出してみてください。
- お金を使って、本当によかったもの
- なくても困らなかったと思うもの
- 来年も大切にしたいものや経験
たとえば、旅行代が大きくても、家族にとって忘れられない時間になったなら、満足度の高い支出かもしれません。
一方で、何となく立ち寄った店で買い、ほとんど使っていないものは、翌年減らせるかもしれません。
「使った金額が大きい=悪い支出」ではありません。
金額と満足度の両方を見ることで、自分らしいお金の使い方が少しずつ見えてきます。
家計管理は、我慢するためではなく、選ぶためにする
離婚後、一馬力で生活するようになり、私は以前よりお金に不安を感じるようになりました。
この先、生活していけるのか。
子どもの教育費は大丈夫か。
旅行や、やりたいことを諦めなければならないのか。
漠然と考えていると、不安はどんどん大きくなります。
けれど、収入と支出を数字にしてみると、今できることと、これから準備したいことが少しずつ見えるようになりました。
年間予算で家計を見ることも、不安を数字に変えるために始めたことの一つです。
月の予算を超えたからといって、すぐに自分を責めない。
反対に、「年間で見れば大丈夫」と何となく使い続けるのでもない。
ときどき立ち止まり、
「私は、何にお金を使いたいのだろう」
と考える。
家計管理は、ただ支出を減らすためのものではありません。
限りあるお金を、自分が大切にしたい暮らしへ使うためのものだと思っています。
仕事や収入への不安から、これからの働き方を決められないこともあります。


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